Another 姫☆組 (姫シリーズVol.3) 【完】
14) 大吾 × 咲
「大ちゃんなんか、もう知らないんだからね!」
「あ~ そうかよ!! 勝手にしろ!!」
普段滅多に大声を出さない咲が、目にいっぱいの涙をためて、怒っている
いつもおちゃらけている大吾が、こんな風に感情をむき出しにするなんて珍しい・・
「ちょっと・・どうしたの?」
「さぁ・・・」
教室は、静まり返り、コソコソと聞こえる声
今日は、大吾と咲以外は、仕事で誰も登校しておらず、席順など無視して、大吾は朝から咲の隣の席を陣取り、机をくっつけ授業中もふたりでコソコソとイチャついていたのを、クラスメイトは見てみぬフリをしていたのだが、昼休みも終盤になった今、さっきまでのバカップルは、かなり険悪な空気に包まれていた
「も~ ムカツク!!」
と咲はガタンと椅子を倒しながら、教室を出て行った
大吾は、しばらく咲の出て行った方を見ていたが、そのまま視線を戻し、腕を組み、ブスッと椅子に座ったままだ
「大吾くん! どうしたの?」
と一人のクラスメイトが近寄って、さっきまで咲が座っていた椅子に腰掛けた
「・・・・・・」
「もしかして、ケンカ? なんで? 大吾くんを怒らしちゃうなんて、咲ちゃんって
何考えているんだろうね~ ムカツクね~」
「・・・・・ごめん あんた誰?」
いくらケンカしていたからって、咲の文句を言われるのはムカツク・・
っていうか・・ この慣れ慣れしい女誰?
彼女は、転校生でもなんでもなく、1年からずっと芸能科に在籍している、雨宮琴乃(あまみや ことの)
コアなファンを多く持つ、アイドルで、大吾とも歌番組で競演をしているのだが、大吾にとっては、人物ではなく風景として認識されていたのか、全く印象に残っていなかった
「あ~ そうかよ!! 勝手にしろ!!」
普段滅多に大声を出さない咲が、目にいっぱいの涙をためて、怒っている
いつもおちゃらけている大吾が、こんな風に感情をむき出しにするなんて珍しい・・
「ちょっと・・どうしたの?」
「さぁ・・・」
教室は、静まり返り、コソコソと聞こえる声
今日は、大吾と咲以外は、仕事で誰も登校しておらず、席順など無視して、大吾は朝から咲の隣の席を陣取り、机をくっつけ授業中もふたりでコソコソとイチャついていたのを、クラスメイトは見てみぬフリをしていたのだが、昼休みも終盤になった今、さっきまでのバカップルは、かなり険悪な空気に包まれていた
「も~ ムカツク!!」
と咲はガタンと椅子を倒しながら、教室を出て行った
大吾は、しばらく咲の出て行った方を見ていたが、そのまま視線を戻し、腕を組み、ブスッと椅子に座ったままだ
「大吾くん! どうしたの?」
と一人のクラスメイトが近寄って、さっきまで咲が座っていた椅子に腰掛けた
「・・・・・・」
「もしかして、ケンカ? なんで? 大吾くんを怒らしちゃうなんて、咲ちゃんって
何考えているんだろうね~ ムカツクね~」
「・・・・・ごめん あんた誰?」
いくらケンカしていたからって、咲の文句を言われるのはムカツク・・
っていうか・・ この慣れ慣れしい女誰?
彼女は、転校生でもなんでもなく、1年からずっと芸能科に在籍している、雨宮琴乃(あまみや ことの)
コアなファンを多く持つ、アイドルで、大吾とも歌番組で競演をしているのだが、大吾にとっては、人物ではなく風景として認識されていたのか、全く印象に残っていなかった