御曹司と婚前同居、はじめます
遊んで当たり前だよ。だって、こんなにカッコイイんだから。

すうっと筋が通った鼻に、女性顔負けの透き通った肌。艶のあるさらさらの黒髪は、つい手を伸ばして触れてみたいとさえ思ってしまう。

そしてなにより惹きつけられてしまうのは――。

お父さんから私へと顔を戻した瑛真の視線とぶつかった。

切れ長で涼し気な目は少しだけ垂れていて、その可愛らしい目元のおかげで威圧感がある瑛真の雰囲気が和らいでいる。

彼から放たれるオーラがそうしているせいもあるけれど、背が高いから余計に威圧的に感じてしまうんだ。

一体何センチあるんだろう……。

よく見ると手も大きい。でも指は細くて長くて綺麗だ。

頭のてっぺんから足のつま先まで無遠慮に眺めていた私を、瑛真は優しく見つめている。

どうして私をこんなにも優しい眼差しで見つめてくれるのだろう。

初恋って、本当に私のことを好きでいてくれているの……?
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