御曹司と婚前同居、はじめます
「さてと。まずどこから話そうか」
瑛真はネクタイの結び目に指先を引っ掛けて外す仕草をする。
――どうしよう。
慣れた手つきで簡単に外したネクタイをソファへ投げ、片手でジャケットを脱ごうとする姿にうずうずする。
職業病だろうか。弱っていたり困っている人を見ると、どうしても手を出したくなってしまう。
考えるより身体が先に動いていた。
瑛真の背後に回ってジャケットに手をかける。
「ありがとう」
なんだか照れくさくて、「うん」としか返せなかった。
ワイシャツだけになった姿に目をとめる。
包帯が巻かれているせいで左肩の辺りが少しだけ盛り上がっていた。
瑛真は第一ボタンを外し、私の手からジャケットを取ろうとする。
「いいよ、私がやる」
言って、ネクタイも拾い上げた。
「どこに掛ければいいの?」
「寝室に」
瑛真はリビングを突き進んで奥の引き戸を引いた。
思っていたより小さめの部屋の中には、ダブルベッドと仕事用らしきデスクしか見当たらない。
瑛真はネクタイの結び目に指先を引っ掛けて外す仕草をする。
――どうしよう。
慣れた手つきで簡単に外したネクタイをソファへ投げ、片手でジャケットを脱ごうとする姿にうずうずする。
職業病だろうか。弱っていたり困っている人を見ると、どうしても手を出したくなってしまう。
考えるより身体が先に動いていた。
瑛真の背後に回ってジャケットに手をかける。
「ありがとう」
なんだか照れくさくて、「うん」としか返せなかった。
ワイシャツだけになった姿に目をとめる。
包帯が巻かれているせいで左肩の辺りが少しだけ盛り上がっていた。
瑛真は第一ボタンを外し、私の手からジャケットを取ろうとする。
「いいよ、私がやる」
言って、ネクタイも拾い上げた。
「どこに掛ければいいの?」
「寝室に」
瑛真はリビングを突き進んで奥の引き戸を引いた。
思っていたより小さめの部屋の中には、ダブルベッドと仕事用らしきデスクしか見当たらない。