昨日殺したはずの女の子が、今朝玄関先でニヤニヤ笑って立っている
9月22日 9時半
仕事を休んだので、スーツを脱いで部屋着に着替える。
換気扇をまわして、とりあえずタバコに火をつけて一息つく。
すると玄関からガンガン!と扉をたたく音がする。
少女が扉を叩いているのだ。
音が響いてうるさい。
近所迷惑で、両隣りの部屋の住人からクレームが来るのでは。
そう考えたが、よくよく考えると両隣りの住人はすでに僕が殺しているので、それはなかった。
そういえば少女の腕は折れている。
正確には生前に僕が折ったのだけれど。
その折れた両腕では扉は叩けない。
どうやって叩いているのか。
初めは足でとびらを蹴っているのかと思ったがどうやら違う。
頭を叩きつけているのだ。