私と彼と兄と
お会計を払う時も、



「お願いします」



いつも相川くんが払ってくれる。

申し訳くらいに。

優しくて。



「送ってくわ」



家まで送ってくれようともする。



私にはもったいないくらいいい彼氏だ。




「じゃ、また明日、学校で」


「うん。気を付けて帰ってね」




家の門の前で彼と口付けを交わし、私は家に入った。



「ただいまー」


「おかえり」



家に入るとすぐにお母さんが出迎えてくれた。

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