私と彼と兄と
「…あと、もうひとつ」


「…?」



兄は自分の腕時計を確認した。


午前11時45分。



「…おし、丁度いい時間」


「…?」



首を傾げる私の腕を引っ張り、



「昼飯。食べに行くぞ」



また車の方へ向かっていった。














暫く車を走らせ、到着した先はオシャレなレストランだった。


なんか今日は高級そうな所にばかり連れてかれている気がするーーー





「いらっしゃいませ」



店員さんも綺麗な人で…


きっと兄は、こういう人がタイプなんだろうなぁ…

って思って見上げた時、偶然にも兄と目が合ってしまった。


あからさまに嫌そうな顔をする兄。



ほんっとムカつく!



私がプイッと顔を背けると、兄は店員さんの方を向き直し、



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