私と彼と兄と
「ほんと、兄妹なのにこの差は何なの…」



サラサラの髪の毛を撫でながらボソリと呟いた。

つもりなのだが…



ガシッ…!



「ちょっ、何して…!」



いつ起きたのだろうか、兄が私の腕を掴んできた。

必死に振りほどこうとするがやはり相手は男。
中々離せない。



「私が頭を撫でたことがそんな嫌だったの?」



必死に振りほどこうと腕を振りながら私が問うと、兄は眠そうな顔をしながら首を横に振った。


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