私と彼と兄と
▷▷ Episode 2
✿ モヤモヤ
「架純ぃ〜」
「げ!ちょっと華、どうしたの、泣いてんの!?」
兄からの告白の翌日。
私は泣きながら架純に電話をかけた。
そりゃあ泣くよ、だって兄からのキスとかそんなの…
「…どうしよううう」
何がどうなってるのかがわからずに、ただひたすらに涙だけがひっきりなしに頬を伝う。
電話越しの架純は、優しい声で、
「…何があったのか、説明してごらん?」
相談に乗ってくれようとしていた。
やっぱり架純しか頼れない。
私は昨日あった事を全て架純に話した。
するとーーー
「は!?お兄ちゃんから告白されて、しかもファーストキス奪われた!?」
「…うん」
かなり驚いているのだろう、耳が痛くなるほどの大声が聞こえてきた。