私と彼と兄と
「え、え!?お、お兄ちゃんでしょ!?」
「……うん」
私はギュウッとスカートの裾を握った。
そして架純に、祝日に一緒に出掛けたこと、時計をプレゼントしてくれた事などを全て話してみた。
すると、
「…あぁ、もうこれは確実に恋されてるわ」
「こ、恋!?」
少し面食らったような声で言われた。
私は動揺が隠せなかった。
だって、兄に恋なんてされても…
「こーゆーの、マンガの世界とかでしかないと思ってたけど、まさかこんな身近で起きるなんてね…」
私だって、まさかこんな事になるなんて思わなかったよ…!