私と彼と兄と
って言ったのに。
ピト…
「…っ!?!?」
急に相川くんの顔が近付いたと思いきや、額と額をくっ付けてきた。
あまりにも急な出来事に頭が混乱して動揺してしまう。
「…あっ、相川…くんっ」
「なに?」
「…なにじゃなくて、その……」
心臓の音が聞こえちゃう…
「熱はないみたいだね」
「……う」
そう言うと、スッと身体を離す彼。
本当はもうちょっとくっ付いていたかったな…なんて。
そんな事、思っていても言えるはずもなくて。
彼はパタパタと手をうちわのように旗めかせている。
なんでそんなに余裕なのよ…