私と彼と兄と



だけど今日は特別。





相川くんが選んでくれたからーーーー





嬉しかった。

相川くんとこうやって、一緒にお祭りに行けてる事が。



この気持ちはーーーー



「華?」


「え!あ、ごめん…、なに?」



モヤモヤしてて苦しい。

頭の中を色んな思いがぐるぐると巡っているうちに、何やら相川くんが私に話しかけていたみたいだった。


相川くんは、ハハッと笑って、



「ちゃんと聞いとけよな〜。花火、どこら辺で見る?場所取りしよーぜ!」



いつもの笑顔を向けてきた。



「ご、ごめんね!そうだなぁ…。やっぱりあの丘!」



私は慌ててパッと相川くんから目線を逸らして、花火が一望できそうな丘を指差した。


彼は、OK!と言うと、



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