隣のきみ
私とあいつ
起きると、私の頬は濡れている。
「またか...」
最近私は、泣いている。
「千春!千春!起きなさい!」
「分かってるよ...。」
私の名前は、瀬戸口 千春。
両親は 私が小さい頃に離婚をして
いる。どうやら、性格が合わなかっ
たらしい...
だから、今はお母さんと私の2人で
この小さな家に2人で暮らしている。
お母さんは、私の憧れだ。
周りからシングルマザーだから心配
だとか言われるけど、お母さんは私
の事をきちんと考えてくれて育てて
きてくれた。
周りからの反応も気にせず、いつも
堂々としている。
私も、お母さんと私の2人だから
といって不自由はしていない。
お父さんとは、しばらく会ってい
ない。
別れてから大体10年が経とうとし
ている。
そして今日、
私は高校生最後の1年 を迎えようと
している。
「おはよう、千春。朝ご飯できて
るから顔を洗ってきなさい。」
「分かった。」
私は、眠そうな目を擦りながら洗
面台の所に向かった。
顔を洗ってきて席につくと、お母
さんがご飯を持ってきてくれた。
そして、お母さんも席につくと2
人で手を合わせ、いただきますと
言ってから食べ始めた。
「あのね、千春。私ね...。」
「なに?はっきり言って。」
私は、箸をおいてお母さんの話に
耳を傾けた。