私を救ってくれたのは君でした。【完】
『颯って綺麗な顔だな。』

独り言を言いながら見つめていたら
颯の目が開いた。

『いつから起きてたの?』

『莉乃が独り言を言い始めた時かな。
俺に惚れてくれたの?笑』

『綺麗な顔だなと思っただけだからね。
絶対に惚れないから笑』

『そっか。すぐ惚れさせてやるよ笑』

『あっそ笑』

颯の優しい態度に心惹かれていく自分がいるのも分かっていた。

だけど、どうせ一人になるなら誰も信じたくなかった。

何か理由があって優しくしてくれるのであって自分自身を愛してくれているのか分からなかった。

颯を信じたことで後で傷つくのが怖いんだ。
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