「さよなら」のその先
✿ 2話

浅倉 壮介

私が恋した人にとても似ているあの人に出逢ってから、はや一週間が過ぎようとしていた。



私は彼に逢った次の日に、彼がいると言っていた二年A組に顔を出した。

しかしそこには彼の姿はなかった。

クラスの子に聞くと、風邪で休んだと言っていた。




そして一週間が経ちそうになった今。



「ごめんね、今日も来てないみたいなの」


「…そう、なんだ」



今日もいない。

私は少し肩を落とし、隣の自分の教室に戻ろうとした。




――と、その時、目の前から走ってくる男子に気付かずぶつかってしまう。



「……っ!」


「……痛ってぇ」


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