「さよなら」のその先
結局、電車がホームに入る前に彼の姿を見つけることは出来なかった。


肩を落として、電車に乗り込んだその時――



「……っ!!」



駆け込み乗車をしてきた人の顔を見て驚いた。




彼だ――




私が話しかけようかどうしようか迷っていると、彼の方から此方に近付いてきた。


早まる鼓動。


彼が目の前までに来たときに、私は目を瞑った。




……どうしよ、頑張れ自分…!




「……ねぇ」



こ、声をかけられたっ!?


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