意地悪上司は私に夢中！？
「鈴原さん大丈夫？」

「昨夜やばかったよ？目据わってたよ？」

苦笑いするチームのみんなに、ご迷惑おかけしました、とひたすら頭を下げた。

自分が何をしたのか記憶がない以上、とにかくみんなに謝って回るしかない。

かと言って記憶がない間に自分が何をしたのかは怖くて聞きたくない。

いくら失恋直後とは言え、調子に乗りすぎたことは反省しなければ。


スケジュールを見ると、永瀬さんは午後から出張になっている。

鍵…返すタイミングあるかな。

昨日の分と午前中の分の仕事で忙しく書類をさばいていたら、6時を過ぎて永瀬さんは戻ってきた。

よかった、ちゃんと返せそうだ。

永瀬さんはちらっとこっちを見てから自分のデスクに着いた。


仕事が一区切りした７時半。

「永瀬さんお願いします」

書類と共にさりげなく鍵をデスクに置き、家路に着いた。

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