意地悪上司は私に夢中!?
週明けの月曜日。
出勤するなり永瀬さんが私の元へやってきた。
「鈴原、ちょっと相談なんだけど」
「はい?」
珍しく難しい顔をして、永瀬さんが私の横のデスクの椅子に座る。
「この前、鈴原が書類取りにいってくれたオフィスのクライアントが、
今度はお前に同席してほしいって言ってるんだ」
「…どういうことですか?
私、書類を取りに行った時に何か失礼なことでも…」
「いや、その辺わかんないけど。
…お前、なんかミスったか?」
「わかんないですよ。普通にしたつもりですけど」
「お前の普通はあてにならないからなー」
「ちょっと!どういう意味ですか!」
永瀬さんは、冗談はともかく、と前置きした。
そんなことを言う永瀬さんも珍しい。
よほど深刻なんだろうかと不安がよぎった。
「システム開発プロジェクトの統括をしてる杉田部長からの直々の指名なんだ。
だから断れなくて…明日なんだけど、一緒に行ってくれ」
確かに、私が書類を受け取りに行った時に対応してくれたのは杉田部長という人だった。
だけどあの時は穏やかに対応してくれたし、何かしでかした心当たりもない。
ほんの数十秒、ただ書類を受け取って、謝罪をして帰ってきただけだ。
部長の顔すらろくに覚えていない。
そもそも事務職でしかない私がクライアントとの打ち合わせに参加していいものなんだろうか。
場違いにもほどがある。
…何か怒られるのかな。
心当たりがないから余計に怖くて胃がキリキリと痛む。
出勤するなり永瀬さんが私の元へやってきた。
「鈴原、ちょっと相談なんだけど」
「はい?」
珍しく難しい顔をして、永瀬さんが私の横のデスクの椅子に座る。
「この前、鈴原が書類取りにいってくれたオフィスのクライアントが、
今度はお前に同席してほしいって言ってるんだ」
「…どういうことですか?
私、書類を取りに行った時に何か失礼なことでも…」
「いや、その辺わかんないけど。
…お前、なんかミスったか?」
「わかんないですよ。普通にしたつもりですけど」
「お前の普通はあてにならないからなー」
「ちょっと!どういう意味ですか!」
永瀬さんは、冗談はともかく、と前置きした。
そんなことを言う永瀬さんも珍しい。
よほど深刻なんだろうかと不安がよぎった。
「システム開発プロジェクトの統括をしてる杉田部長からの直々の指名なんだ。
だから断れなくて…明日なんだけど、一緒に行ってくれ」
確かに、私が書類を受け取りに行った時に対応してくれたのは杉田部長という人だった。
だけどあの時は穏やかに対応してくれたし、何かしでかした心当たりもない。
ほんの数十秒、ただ書類を受け取って、謝罪をして帰ってきただけだ。
部長の顔すらろくに覚えていない。
そもそも事務職でしかない私がクライアントとの打ち合わせに参加していいものなんだろうか。
場違いにもほどがある。
…何か怒られるのかな。
心当たりがないから余計に怖くて胃がキリキリと痛む。