意地悪上司は私に夢中!?
翌日。

アラームを止めてリビングへ行ったら、永瀬さんは私服のままテレビを観ていた。

「お前早く準備しないと遅れるぞ」

他人事のように言って、足を組んで優雅にコーヒーを飲んでいる。

「え?永瀬さんこそ…」

「俺車だから」

しれっと言いながらまたコーヒーをすする。

「うそっ永瀬さん車で通勤してるんですか!?駅近いのに」

「車のほうが早いし楽なんだよ」

「乗っけてってください」

「お前は電車!一緒にいるとこ見られたらマズイだろ!」

ズルイ。

ズルすぎる。

私は満員電車で汗臭と加齢臭と戦わなきゃいけないというのに、自分だけ優雅に車通勤?

ありえない!


だけど泊めてもらった手前、さすがに不満は言えなかった。


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