独り占めしても、いいですか?
バタンッとドアが閉まると、すぐさま車が発信した。
サイドミラーには、優ちゃんが大きく手を振ってるのが映っている。
クスッと笑って、優ちゃんには見えないだろうけど、軽く手を振り返した。
でも、優ちゃんが見えなくなると、途端に車内の空気が重くなったように感じる。
私、この人と何話せばいいんだろう…
「お前…名前、なんて言ったか?」
「雛咲 日和…です」
「ああ、確かそんな感じだった」
ううっ…何回か面識あるのに名前すら覚えてもらえてなかったなんて…
「日和、まるでお姫様だな」
いきなり名前呼び捨て⁉︎
しかも御厨さんから『お姫様』なんて言葉が出てくるとは…
「あはは…やっぱり、変ですよね。
過保護なくらいに守られてるなんて…」
「別にいいだろう。
大切なものとは人それぞれだ」
これも意外。
御厨さんはどっちかっていうと、私のせいで迷惑かけられてる方なのに…
今みたいに。
サイドミラーには、優ちゃんが大きく手を振ってるのが映っている。
クスッと笑って、優ちゃんには見えないだろうけど、軽く手を振り返した。
でも、優ちゃんが見えなくなると、途端に車内の空気が重くなったように感じる。
私、この人と何話せばいいんだろう…
「お前…名前、なんて言ったか?」
「雛咲 日和…です」
「ああ、確かそんな感じだった」
ううっ…何回か面識あるのに名前すら覚えてもらえてなかったなんて…
「日和、まるでお姫様だな」
いきなり名前呼び捨て⁉︎
しかも御厨さんから『お姫様』なんて言葉が出てくるとは…
「あはは…やっぱり、変ですよね。
過保護なくらいに守られてるなんて…」
「別にいいだろう。
大切なものとは人それぞれだ」
これも意外。
御厨さんはどっちかっていうと、私のせいで迷惑かけられてる方なのに…
今みたいに。