独り占めしても、いいですか?
「いつだか聞いたことがある。

『Sanlight』はある女の子のために作られた、と」



みんな、そんなことまで話しちゃってるんだ。



私の恥ずかしい話とかしてないよね…?



「あっ、多分それ、私です

日和の『日』っていう文字から太陽って意味をもらったって…」



「で、あいつらを照らす光みたいだから『Sanlight』…太陽の光、か」



「えへへっ…

でも、私にそんな力、ないです。

みんなの光に、私が元気もらってる感じで…」



ホント、みんながいなかったら私、今どうなってるんだろう…



「いや、そうでもない。

結構効いてるみたいだぞ。

今日の撮影は神的なスピードで進んでいる」



「そ、そうなんですか…⁉︎」



そっか、私、みんなの仕事見るの初めてだから、いつもを知らないんだ…



「まあ、だからこそ俺が早く戻らないと次の撮影の確認ができないんだけどな」



「す、すみません…」



ううっ、やっぱりこの人苦手だ…



良くも悪くも直球って感じ。



「たった1人のためのアイドルグループ…か」



そこまで言う御厨さんなら、きっとグループを作った理由まで、知ってるんだろうな…


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