独り占めしても、いいですか?
「お姫様…王子様…たった1人…」



よくわからないけど、御厨さんがブツブツと何かを言い始めた。



きっとお仕事の話だよね。



暇になったから窓の外を眺めると、近くの木で雛鳥がお母さんから餌をもらってる。



外から中が見えないようになってる窓だから、中からもモノクロにしか見えないけど…



かわいいなぁ…と思った。



「それだ!!!」



「えっ⁉︎」



御厨さんが急に大声を上げたものだから、私はびっくりして飛び上がりそうになる。



こ、こんな声も出すんだ…



「日和、明日と明後日もあいつらと一緒に来い」



急にどうしたんだろう…?



「は、はい…そのつもりですけど…

何かあるんですか?」



「何か?

……そりゃ、あいつらのやる気が出るからに決まってるだろう」



「は、はぁ…」



今、一瞬間があったのは何故だろう。



心なしか、御厨さんがウキウキしている気がする。



いや、ウキウキとかするような人じゃないんだけど…


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