独り占めしても、いいですか?
窓から見える景色が動きを止めた。



「着いたぞ」



「ありがとうございました」



車のドアに手をかけて、なんだか新鮮味を感じた。



私がどれだけみんなに甘やかされてるかを実感する。



ドアを閉め、御厨さんを見送ると、ホテルのチエャックインを済ませてすぐに部屋へ向かった。



泣いたせいもあってか、部屋に着いた途端一気に眠くなる。



私は眠気と闘いながら、せめて荷物だけは片付けようと足掻いた。



一通り終わると、ついに睡魔に負けて、ベッドに倒れこんだ。



そのまま意識が遠のいていく。



私は深い眠りについた。


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