独り占めしても、いいですか?
「じゃあ決まりね!

日和ちゃん行きましょ!

買い物に付き合ってよ!」



絢香さんに手を引かれて、透の腕を抜け出す。



本当にいいのかな…?



「あんた、何しに来たんすか…」



凛がため息をついて言った。



『いつものことだけどよ…』と付け足す。



「えっ?

ああ、明日の舞台の確認に来たんだけど……面倒だからいいじゃない!

打ち合わせなんて明日の朝で充分!

せっかく沖縄に来たのに、この日差しの中日和ちゃんを放置するつもり?

私が楽しませてあげるから!」



私は絢香さんに手を引かれて走り出した。



この人、明日の舞台大丈夫なの…⁉︎



と、思いながらも、意外と手を引く力が強くて、どんどん引っ張られて行く。


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