独り占めしても、いいですか?
「んー、じゃあ、あと1つだけ!

それ買ったらもう止めるから!

買ったらどこかのカフェでも入ろ?」



『あと1つ』が永遠に続くことも考えたけど、一応絢香の言う通りにしておくことにした。



じゃないと、絶対諦めてなんかくれない。



「…わかった。

最後はどこに行くの…?」



「日和の行きたいお店!

どこかない?

欲しいものとか好きなブランドとか…」



その言葉でふっと思い出した。



今日みんなとお風呂に入るには水着が必要なんだった…!



自分からこんなことお願いするのはちょっと無遠慮かな…?



いや、でも、絢香だって引き下がってくれそうにないし…



「えっと…じゃあ、あの、水着…が、欲しいです」



言っててちょっと恥ずかしくなる。



で、でも、友達と水着選ぶってイベントも1度やってみたかったし、1人で買うより絶対いい…!



「ああ〜、確かに!

水着はまだ見てなかったもんね!

せっかく沖縄に来て海に入らないとかありえないし!

よし、行こ!」



と言い切る前に手を引かれて走り出す。



「へっ⁉︎ちょっ、はやっ…」



さっきから思ってたけど…



こんなにお金持ちなのに、なんでタクシー移動じゃないの…⁉︎


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