独り占めしても、いいですか?
ザパッ



立ち上がると、水が大きく音を立てた。



せっかく水着買ったのに…無駄だったな…



お湯から身体を出し、ドアの方へ歩こうと踏み出した時…



ツルッ!



「きゃっ!」



うそ…⁉︎



踏み出した足を見事に滑らせた。



身体が宙に浮いて、後ろに倒れていく。



天井が見えた瞬間、全身に寒気が走り、もうダメだと思った。



反射的に目をギュッと瞑り、身を縮める。



水がクッションになって、死なないといいけど…!


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