独り占めしても、いいですか?
「日和、その格好で俺達に抱きつくんじゃねーぞ!」



「俺は構わない」



「うるせースケベ!」



「男なんだ、スケベで何が悪い」



いつもの凛と透の様子に、少し頬が緩んだ。



2人にバレないようにクスクスと笑う。



そして同時に、ちょっとイジワルしてみたくなった。



「りーん…!」



ギュッ



透と言い合いをして油断している凛にいつもと同じハグ。



「わっ!

日和、まじでやめろって!」



必死に私を引き剥がそうとする。



「私、今日は特に疲れたもん。

それでも、ダメ…?」



上目遣いで子犬のような目を意識しながら凛を見る。



この目に凛はとことん弱い。


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