独り占めしても、いいですか?
「お疲れ様でした、颯斗さん」



凛が前に出て颯斗兄いをキリッと見返す。



「おー、お疲れ。

珍しいな、お前が素直だなんて」



「……悔しいですけど、Infinityのライブ、やっぱすごかったんで」



悔しいとは言いつつも、凛の目は全然悔しそうじゃなかった。



それよりも尊敬とか挑戦みたいな気持ちが入り混じってる感じ。



颯斗兄い達のこと、認めてるってことだよね…?



「まあ、お前らも良かったんじゃね?

正直予想外の展開だった」



颯斗兄いもSunlightのこと認めてくれてる…⁉︎



これはもしや…このまま仲良くなれる流れなんじゃ…!



「今回は引き分けだった。

けど、次はきっちり俺達が勝つ。

覚悟しとけよ」



「俺達も負けません。

ぜってーInfinityに勝ってみせます」



仲良く…なれるような流れじゃなかったけど、悪い雰囲気でもない。



いいライバル…そんな感じ。



まさに好敵手。


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