独り占めしても、いいですか?
「あの…さっきから気になっていたのですけれど、お2人が持っているそれは…何ですの?」
シェリーちゃんが私の手にあるクレープを指差した。
話してる間放置してたから、少し生地が緩んできてる。
「これは…クレープだよ?」
当たり前過ぎる回答で、『こんな返答で良かったのかな…?』と私が不安になった。
「うそ、シェリークレープ食べたことないの⁉︎
お嬢様ってクレープも食べられないのか〜」
朱莉が「お嬢様って不憫だなぁ」と付け足した。
「えっ⁉︎それがクレープですの⁉︎
ナイフとフォークを使わないなんて斬新ですわ…
それ、どうやって食べるのかしら?」
私からしたらナイフとフォークを使ってクレープを食べることの方が少ないんだけど…