独り占めしても、いいですか?
「これはこうやって…」



朱莉が豪快にクレープを一口食べた。



「こう!」



私もそれを見て、少しだけカプッと口に入れる。



私達が食べるのを見てシェリーちゃんが目を輝かせた。



まるで新しいおもちゃをもらった時の子供みたいに。



「私も、それ、食べてみたいですわ!

どこから取り寄せたらよろしくて?」



そう言ってポケットから携帯を取り出す。



お金持ちの思考回路、怖い。



「プハッ、お金持ちすげー。

シェリー、クレープはあそこで売ってんの」



朱莉が2年6組の教室を指差した。



人気が出ているみたいで、結構長い行列ができていた。


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