独り占めしても、いいですか?
直生君に食べかけのクレープを食べられてから、顔を真っ赤にしているシェリーちゃんは今の話を何も聞いていなかったみたいで…



「シェリーちゃん…?大丈夫?」



ぼーっとしているところに声をかけると、ビクッと身体を震わせて、



「だ、だ、大丈夫ですわ!

ひ、日和っ、朱莉っ、行きましょう!

だ、男性の方々はついてこないでくださいまし!

ここからは女子会ですわよ!」



照れ隠しに先頭を切って歩き出した。



ふふっ、かわいいな〜。



「シェリー、俺は今日君の護衛も任されてるんだよ。

だから別行動は困るなー?」



直生君の笑顔が少しだけ引きつって見える。



不自然に動くシェリーちゃんの手首を直生君が捕まえると、またまたボンッと顔が赤くなった。



そんなことにはちっとも気づいていない直生君は、『これ以上余計なことはするな』とでも言いたげな表情。



「悪いけど、日和も単独行動はさせられねぇんだ。

日和と動き回りてーなら俺達も連れてってもらわねーと」



凛が私を逃さないように、グッと引き寄せる。



私の後頭部が凛の胸板にトンッとぶつかって、少しドキッと音がした。


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