独り占めしても、いいですか?
「おい、日和はどうすんだよ」



「日和はまだ遊んでいたいだろ。

俺達の方に連れて来て退屈させるよりましだ」



「けど、俺達無しで誰が日和を守るんだよ」



「………」



凛と透の様子を見て秀ちゃんと優ちゃんも足を止めた。



私は別に凛達についていってもいいんだけど…



ミスコンに出る男子軍団の中に女子が1人入っていく方が不安なような…



それに、シェリーちゃんが日本にいるのは今日までだから、少しでも長く一緒にいたいなぁ。



「私なら大丈夫だよ…!

颯斗兄いがいるもんっ」



そう言って颯斗兄いの袖を少し引いた。



それを見た凛の眉間に少しシワがよる。



やばい…私、凛をからかって困らせるのが好きになっちゃいそう。



「おいっ、日和!そいつは…」



「はーい、凛ちゃん、さすがに間に合わないと怒られるからもう行こうねー」



「あっ、おい、優希!」



凛が優ちゃんに引っ張られていく。



「日和!そいつには気をつけろよ!

何かあったら電話しろ!すぐ行く!」



「凛、行くぞ」



引っ張る係に透が加勢。



颯斗兄い、相変わらず信用されてないなぁ…



私は、みんなが完全に見えなくなるまで手を振った。



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