独り占めしても、いいですか?
「へぇ…4人のことを歌った曲なんて素敵ですわ!

颯斗様がお知りになられたら、きっとヤキモチを焼くのでしょうね」



シェリーちゃんがチラッと颯斗兄いの方を見た。



そう言うってことは、シェリーちゃんは颯斗兄いの気持ち、知ってるってことかな。



「えっ、あの人、日和のこと好きなわけ⁉︎

従兄弟なんじゃなかったの⁉︎」



颯斗兄いの気持ちを知らなかった朱莉はかなり驚いている。



私は、今の朱莉の声が颯斗兄いに聞こえていないかが心配だった。



私が言いふらしてるみたいに思われたくないんだもん。



「あら、恋愛に壁はつきものですわよ?

法律上は従兄妹でも、愛は育むことのできるものですから、問題はありませんわ!」



シェリーちゃんがドヤ顔を決めてみせる。



……っていうか、『愛を育む』って…私の気持ちはどこに行っているんだろう。


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