独り占めしても、いいですか?
ガチャ



ドアの開く音が聞こえた。



その音に反応して、私達はより一層身を縮める。



「っんだよシェリー、わざわざ呼び出して」



直生君の声…!



「直生…

ご、ごめんなさい…2人きりで話したかったものですから…」



私達の位置は直生君の背中側だから、見えるのはシェリーちゃんの顔と直生君の背中。



朱莉と私はじっと2人を見つめていた。



「わ、私…この後すぐイギリスに飛び立ちますの」



「……?

ああ、そうだな…?」



「ですから、その前に…その、聞いておきたいことが…」



「んなのメールでも電話でもいいだろ。

…まあいい、で、なんだよ」



いけ!頑張れシェリーちゃん!


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