独り占めしても、いいですか?
「えっと…その…

………。

……す、直生の好きな、料理は何ですの?」



えぇ…⁉︎



「はぁ?」



「で、ですから!直生の好きな料理を聞いているのですわ!

次のお食事の際の参考に…」



「お前が作ったもの」



そう言った直生君の言葉に思わずキュンとしてしまった。



シェリーちゃんも少し顔を赤くしている。



「で、では…次は私の得意料理を振舞いますわ」



急な胸キュン言葉に慌てているのが目に見えるシェリーちゃん。



いいなぁ…



好きな人にあんなこと言ってもらえて。



私も凛に言われてみたい…



………。



私の手料理なんて食べたら凛がお腹壊しちゃうか。



「…それだけかよ?

まじでメールでいい内容じゃねーか」



「違いますわ!

そ、その…えっと…」



今度こそ…!



「次…次に会った時はどこへ出かけましょう?

今回は私に付き合わせてしまいましたから、今度は直生が決めるのが筋と言うものですわ!」



えぇ…!



また…⁉︎



もう、いつものズバッとモノを言うシェリーちゃんはどこへ行っちゃったの⁉︎



「どこだっていいだろ。

お前がいるならどこだって変わんねー」



ズキュン…!



えっ、直生君ってシェリーちゃんと2人きりだと割とデレ多め⁉︎



そんなキャラだったの…⁉︎



背中しか見えないのが惜しい…



「リアル少女漫画見てる気分になるわ…」



朱莉が少し頬を染めて呆れたような顔で言った。


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