独り占めしても、いいですか?
顔が緩むのを感じながら2人を見つめていると…



「あっ」



少し照れくさそうに頬を染めながら2人がキスをした。



それは、映画で見るキスよりも断然綺麗で…一瞬息をするのも忘れていた。



2人がそっと離れると、私の中で、なんとも言えない気持ちが高まってきて…



「シェリーちゃーん!」



「ちょっと日和⁉︎」



朱莉の手を引いて思わず飛び出してしまっていた。



「はっ⁉︎お前らなんでここに!」



慌ててシェリーちゃんから離れる直生君。



「シェリー…お前かー!」



「あら、2人は相談に乗って下さったお友達ですもの。

結末を見守るのは当然の権利ですわ!」



「くっそ、やっぱ帰る!」



そう言って、直生君は今度こそ本当に帰ってしまった。



少しだけ罪悪感はあるような…



けど、私達の協力で上手くいったんだし…



「ごめんシェリー、日和のバカが飛び出したせいで…」



「朱莉酷いっ」



た、確かに、気持ちを抑えられずに飛び出しちゃったのは私だけど…


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