独り占めしても、いいですか?
「あれ?日和、その子達は?」



そう言って秀ちゃんが3人にアイドルスマイル。



「あ、えっとね、私の…と、友達。

秀ちゃんのサインが欲しいみたいで、お願い…できないかな…?」



友達って自分で言いながらちょっぴり照れる。



本当は先にギュッてしてもらいたいけど、あと少しくらいなら…大丈夫。



「ああ、サインだね。

うん、いいよ。

紙とペン、あるかな?」



秀ちゃんが手を差し出した。



「やった!ありがとーひよ姫!」



「今日は人生で1番サイコーの日だよ!」



2人が秀ちゃんに紙とペンを渡して、サインをもらう。



2人ともすごく嬉しそう。



「あー、私、紙とペン忘れたからいいや」



朱莉ちゃん…が手をヒラヒラと振ってみせた。



「うわ、朱莉もったいなーい!」



2人は秀ちゃんのサインをもらうと、軽く握手してはしゃいでいる。



うーん…



朱莉ちゃん、忘れたならサッと取りに行けばいいはずなのに…



そのくらい秀ちゃんも待ってくれると思うけど…



あっ、でも、朱莉ちゃんはSanlightにあまり興味ないんだもんね。



サイン、そこまで欲しいわけじゃないのかも。


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