独り占めしても、いいですか?
「あっ…」



下の方に…何かいる。



動物…たぬき…?あ、アライグマ…かな?



「よく見えない…」



目を凝らしてみても、今の距離からじゃ特定するのは難しい。



緩い山道とはいえ、道を外れると斜度が急な山の中に落ちちゃう。



落ちたところで死にはしないけど、怒られることは間違いない。



じーっと何かの動物を見つめ過ぎていたみたい。



気づいた時には列から結構離れてしまっていた。



「いけないっ」



列に戻ろうと立ち上がった時…


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