独り占めしても、いいですか?
一瞬で私達に集まってた視線はお兄さん1人で独り占め。


こんなことある!?っていうくらい、みんな私と凛には見向きもしなかった。



普段から人の視線を感じながら生活している私からすると、こんなことありえない光景。



こんな解放感…久しぶり。



アイドルってすごい…



「日和、今のうちに」



「うん」



私達は人の波を掻い潜りながら人混みの外へ出た。



今度はしっかりと手を繋いで。



少しだけ後ろを振り返った。



ありがとうって、心の中でお礼を言ったら、目があった。



なんて…



気のせい、かな。


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