独り占めしても、いいですか?
「んなわけねーだろ!

けどほら、話的に…さ、混ざれねえじゃん」



「なんで?

私だって、みんなの好きな人知りたいし、応援するもん。

なんで私だけいつも…」



「女だから」



一瞬、時が止まったように感じた。



「女だから、仲間に入れてやれねぇ時もあるんだよ!」



女だから…



私が女だから…



みんなとは、性別なんて関係なく友達だと思ってたのに。



みんなもそう思ってくれてるって信じてたのに…



そっか、ダメなんだ。



いくら仲良しでも、いつも一緒でも、私が女の子だから…仲間外れに…



「凛っ、その言い方は…」



「いいよ、透」



私は流れてきた涙を拭いた。



「ちょっ、日和泣いてんのか!?」



私の涙を見ておろおろ慌て出す凛。



「はーい、みんなー、着きましたよ〜!

前の人から順に…ってえっ!?日和ちゃん!?」



私はバスが着いた瞬間飛び出した。



泣いてるのを見られるのが恥ずかしかったのか、みんなと一緒にいたくなかったのか…


ただただショックで、悲しくて、怒ってて、寂しくて…



自分の気持ちがよくわからなかった。


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