独り占めしても、いいですか?
「日和お待たせ。

お昼食べようか」



突然聞こえた秀ちゃんの声でハッとする。



私がぼーっとしている間に、気がつけばみんなが来ていた。



そっか、もう昼休みなんだ…



みんなが私の席の周りに椅子を引っ張ってきて座る。



私もお弁当を取り出して、ご飯の準備をしようとした時…



「クロス…レインボー…」



外に虹がかかっていた。



それも2つの虹がクロスして。



なんて光景…



すごく、綺麗…



「あっ、ホントだー!

虹がクロスしてる!」



優ちゃんが窓に手をついてキャッキャとはしゃぎだした。



「すげー珍しい。

…そういや午前中雨降ってたな」



本当に珍しい。



初めて見たもん。



このまま窓越しに見つめるだけじゃもったいない。



なんとなく、そう思った。


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