独り占めしても、いいですか?
☆*:.。. .。.:*☆



と、いうわけで、売店に来た私達。



ごめんね、お母さん。



お弁当は凛がお仕事前の腹ごしらえに食べてくれるみたいだから、今日だけは残させてね。



「うわぁ…凄い人気だね…」



秀ちゃんの言う通り、売店の周りには人が群がってる。



主に男子が。



みんな夢中過ぎて私達に気づいてすらいない。



この中に入って行くなんて…



私死ぬかも…



「これはちょっと厳しいな。

…よし、日和と優希はここで待ってろ」



凛が透と秀ちゃんに



「行くぞ」



と声をかけた。



「えー、僕もお留守番ー?」



優希が不満そうに頬を膨らませる。



「お前見るからに吹っ飛ばされそうだろ」



優ちゃん、ちっちゃいもんね。



「そんなことないよー!

…でも、まぁいっか!

ひよちゃんと2人っきりだし!」



優ちゃんが開き直って、軽く私の手を引いた。



「優希、俺がその役代わってやるぞ」



「お前は買う側だっての。

…んじゃ、優希、日和のこと頼んだぞ」



「はーい!」



凛が透を無理やり引っ張りながら引きずって行った。


< 72 / 721 >

この作品をシェア

pagetop