独り占めしても、いいですか?
気になった私は、朱莉ちゃんがいた場所に立ち、ゴミ箱の中を見つめる。



「うわー、これはひどいね」



優ちゃんが『うぇー』という顔をして眉をひそめた。



ゴミ箱の中にあったのは、さっき捨ててたお弁当の中身。



なんだけど、それに泥が混ざってる。



というか、泥が大半。



まさかお弁当作る時に泥を入れたわけじゃないだろうし…



「これ、完全に『いじめ』だね」



「…いじめ?」



これが『いじめ』。



言葉だけでどんなものかは知らなかった。



こういうことなんだ。



でも、どうして朱莉ちゃんが…?



「ほら、前に僕、言ったことあるでしょ?

『女の子は裏が怖い』って」



そういえばそうだった…



だから、女の子の友達を作る時は気をつけなくちゃいけないって…



こうなるからなんだ。


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