独り占めしても、いいですか?
チラッと上を向いて、凛の顔を見上げると、小さく小刻みに心臓が鳴り出した。



少し鼓動が早いだけで、そんなに苦しくはないけど…



なんだか、身体も少し暑くなってきたような…



「ん?どうした?」



私が見すぎていたからか、笑いかける凛と目があった。



ドキンッ



心臓が強く跳ね上がる。



「な、なんでもないっ!

わ、私やっぱり歩くよっ…!」



触れられたところがちょっぴり熱いし、私の心臓もおかしい。



足をジタバタさせると、凛が



「暴れんなって、あぶねーだろ?」



って言いながらゆっくり降ろしてくれた。


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