独り占めしても、いいですか?
「それでも、私は諦めたくない」



私は強く言い放つ。



諦めたくない。



私のせいだっていうなら憎まれてもいい。



辛い目に合わせたのが私なら、私がそこから救ってみせる。



私は朱莉ちゃんと友達でいたい。



友達が辛い時、離れていくような人になりたくない。



手のひら返すようなマネ、したくない。



私が、朱莉ちゃんを支えてあげたい。



私のことも、朱莉ちゃんに支えて欲しい。



「ねぇ、バカ?

私と一緒にいたら巻き添い食らうかもしんないんだよ⁉︎」



少し声を張り上げて叫ぶ朱莉ちゃんの目には、薄っすらと水が滲んでいた。



「いいよ」



私はもう一度手を握り、笑って言葉を返す。



「いじめられる辛さがわかんないから言えるだけじゃん!」



「でも、1人じゃないから。

私、朱莉ちゃんと一緒なら大丈夫だよ」



「たった2人で、何ができんのよ!」



「何もできなくても、辛いのは半分こだよ?

それに、凛達もいるから2人じゃない」



みんなだって、絶対朱莉ちゃんのこと受け入れてくれる。



凛と透は苦手みたいだったけど…



でも、絶対一緒にいてくれる。


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