おまえを好きになる予定はねぇ
颯人は脱衣所の扉の前でモジモジしていた。
「どした?」
「ハイ!これあげる!」
そう言って颯人は俺に何か渡し、逃げるように去って行った。
渡されたのは折り紙で作られた鶴だった。
"いつもありがとう"
ヘッタクソな呪文のような文字でそう書かれていた。
それでも、とっても嬉しかった。
脱衣所に置いて、しなしなになっても嫌なので、服だけ置いて、自分に部屋に鶴を置いた。
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