何度でも恋に落ちる
「ちーがそばにいてくれる限り消えないよ。大丈夫」



翼は優しく千夏の頭を撫でる。




「…さぁ、洗面所で着替えておいで。俺はここにいるから」



翼に促された千夏はコクっと頷くと、水着を持って洗面所へと向かった。




千夏は微かに残る翼の体温をギュッと抱きしめ、幸せを感じていた。


翼もまた、背中に残る千夏の感触を愛しく思っていた。




「翼、着替え終わったよ」



千夏が水着のまま洗面所から出てくると、翼は自分のパーカーを千夏の頭に被せた。




「ん?何?」

「…それ着てて。変な男に捕まらないように」

「…ありがとう、翼」



さり気ない翼の優しさが嬉しい千夏は、パーカーを羽織った。



翼のパーカーを千夏が着ると、すっぽりとお尻まで隠れる。




2人が並んでロビーに降りると、既にロビーにいた真弓と隼人がイチャイチャしながら椅子に座っていた。




「真弓、隼人さんお待たせ」

「遅いよ、2人共!イチャつくのは夜にしてよね」

「そんな事するワケないでしょ!真弓達と一緒にしないでよ!!」



真っ赤になって怒鳴る千夏を引き連れ、4人は歩いて海へと向かった。
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