何度でも恋に落ちる
「しないよ。留学なんて」
「え?だって3年生になったら留学するって翼言ってたよ?するんじゃないの?」
「ずっと考えてたんだ。夢の為に留学するか、自分の為にちーといるか。…それで決めたんだよ、ちーといるってね」
最近、翼の様子がおかしかったのは悩んでたからなんだね。
そんなに悩むほど捨てきれない夢なのに、私がそれを壊しちゃってもいいのかな?
本当は背中を押してあげるべきなんだ。
私も押してあげたい。
でもその背中を押してしまったら
腕を伸ばしても抱き締められる背中がなくなってしまう。
そんな寂しさになんか耐えられないよ…
千夏はそう思いながら、唇を噛み締めた。
「…翼。私、翼と別れる為に今日ここに来たの」
「え?…ちー、何言って…」
「だから私の事なんて気にしないで留学しなよ。だって…私と出会わなかったら留学してたんでしょ。だから…私となんか出会わなかったと思って留学して」
千夏が無理矢理笑みを浮かべると翼はきつく千夏を抱き締めた。
「ちーは嘘が下手だな。そんな事思ってないくせに」
「…っ!嘘なんかじゃない。…私、翼に飽きたの。だから別れる」
「嘘ばかり言ってると怒るよ?」
「だって…翼の夢を潰したくないもの。でも遠恋は嫌だ。…遠距離恋愛はお互いを縛り付けるだけだよ。遠恋の恋人を想うと寂しくなるのに、他の誰かに縋れない。…翼の為だよ!だから別れよう」
千夏は翼の胸を押すと、アパートから飛び出して行った。
行かないで。
置いていかないで。
そばから離れないで。
本当はそう言いたかったのに、心とは反対の言葉しか言えなかった。
私は翼が大好きだから
彼の夢を応援してあげたい。
そう想うから
引き止めたりなんか出来なかったよ…。
「おかえり、千夏。持田さんとちゃんと話し合ったの?」
「うん。別れてきた…」
驚く真弓の顔を見た千夏は、自室に入りベッドに倒れ込んだ。
「え?だって3年生になったら留学するって翼言ってたよ?するんじゃないの?」
「ずっと考えてたんだ。夢の為に留学するか、自分の為にちーといるか。…それで決めたんだよ、ちーといるってね」
最近、翼の様子がおかしかったのは悩んでたからなんだね。
そんなに悩むほど捨てきれない夢なのに、私がそれを壊しちゃってもいいのかな?
本当は背中を押してあげるべきなんだ。
私も押してあげたい。
でもその背中を押してしまったら
腕を伸ばしても抱き締められる背中がなくなってしまう。
そんな寂しさになんか耐えられないよ…
千夏はそう思いながら、唇を噛み締めた。
「…翼。私、翼と別れる為に今日ここに来たの」
「え?…ちー、何言って…」
「だから私の事なんて気にしないで留学しなよ。だって…私と出会わなかったら留学してたんでしょ。だから…私となんか出会わなかったと思って留学して」
千夏が無理矢理笑みを浮かべると翼はきつく千夏を抱き締めた。
「ちーは嘘が下手だな。そんな事思ってないくせに」
「…っ!嘘なんかじゃない。…私、翼に飽きたの。だから別れる」
「嘘ばかり言ってると怒るよ?」
「だって…翼の夢を潰したくないもの。でも遠恋は嫌だ。…遠距離恋愛はお互いを縛り付けるだけだよ。遠恋の恋人を想うと寂しくなるのに、他の誰かに縋れない。…翼の為だよ!だから別れよう」
千夏は翼の胸を押すと、アパートから飛び出して行った。
行かないで。
置いていかないで。
そばから離れないで。
本当はそう言いたかったのに、心とは反対の言葉しか言えなかった。
私は翼が大好きだから
彼の夢を応援してあげたい。
そう想うから
引き止めたりなんか出来なかったよ…。
「おかえり、千夏。持田さんとちゃんと話し合ったの?」
「うん。別れてきた…」
驚く真弓の顔を見た千夏は、自室に入りベッドに倒れ込んだ。