何度でも恋に落ちる
4・待っててね
これからも生きていれば沢山恋をすると思う。
色んな人に恋に落ちると思う。
でもきっとね。
私が年を取って死ぬ時に思い出すのは、翼との恋だよ。
翼ほど、何度も恋に落としてくれる人なんてもう絶対存在しないから…。
別れを告げた今も
あなたを思い出しては恋に落ちている。
「千夏、本当にいいの?」
「え?何が?」
「何がって…。持田さんの事に決まってるでしょ!」
試験期間も終わり、進級を待つだけの千夏はリビングで真弓と話していた。
あれから翼には会っていない。
「翼とは別れたの。だから何も思わないよ」
「千夏の嘘つき!強がり!!…私の前でくらい素直になりなさいよ!!」
真弓に叫ばれた千夏は、眉間に皺を寄せると儚く微笑んだ。
「…翼の夢を奪いたくなかったんだよ。翼は優しいから、私が寂しいって言ったら夢を諦めちゃうもの。それが嫌だったの…」
千夏はフゥ…と溜め息を吐くとソファの背もたれに頭を乗せた。
「ついて行けばいいじゃない。別れなくたって…」
「ついて行った私は何をするの?目的がないのに気安く海外なんて行けないよ…」
「だって…なんで?千夏、あんなに幸せそうだったのに。どうしてこんなに呆気なく別れたりするの?」
強がって泣かない千夏の代わりに泣き出す真弓。
友達想いの優しい真弓を千夏は優しく抱き締めた。
「…ありがとう真弓。ごめんね」
色んな人に恋に落ちると思う。
でもきっとね。
私が年を取って死ぬ時に思い出すのは、翼との恋だよ。
翼ほど、何度も恋に落としてくれる人なんてもう絶対存在しないから…。
別れを告げた今も
あなたを思い出しては恋に落ちている。
「千夏、本当にいいの?」
「え?何が?」
「何がって…。持田さんの事に決まってるでしょ!」
試験期間も終わり、進級を待つだけの千夏はリビングで真弓と話していた。
あれから翼には会っていない。
「翼とは別れたの。だから何も思わないよ」
「千夏の嘘つき!強がり!!…私の前でくらい素直になりなさいよ!!」
真弓に叫ばれた千夏は、眉間に皺を寄せると儚く微笑んだ。
「…翼の夢を奪いたくなかったんだよ。翼は優しいから、私が寂しいって言ったら夢を諦めちゃうもの。それが嫌だったの…」
千夏はフゥ…と溜め息を吐くとソファの背もたれに頭を乗せた。
「ついて行けばいいじゃない。別れなくたって…」
「ついて行った私は何をするの?目的がないのに気安く海外なんて行けないよ…」
「だって…なんで?千夏、あんなに幸せそうだったのに。どうしてこんなに呆気なく別れたりするの?」
強がって泣かない千夏の代わりに泣き出す真弓。
友達想いの優しい真弓を千夏は優しく抱き締めた。
「…ありがとう真弓。ごめんね」