物理に恋して
「子ども扱いしないで。」

「…それ、どーいう意味かわかってる?」


先生がわたしをのぞきこむ。


「え?」


驚くわたしを、今度は笑う。

先生のいつもと違うくるくる変わる表情についていけない…。


「ま。いっか。」


先生はそう言うと、ベッドに、わたしの横にボスンと寝転んだ。


「じゃ、お話でもする?」

今の、先生が言ったの?

「うん。」

信じられない…。

無言で差し出された先生の腕枕にもたれかかり、おしゃべりをして。

たわいのないこと、夏休みしてたこととか、さっき言ってた研修のこと。


先生が頷いて触れる髪や、時々笑う声が心地よくて。


カーテンの外が明るくなるにつれて、わたしの意識は遠のいていった。


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