物理に恋して
「秋野さーん!」
どこからか声がして、辺りを見渡すと、渡月橋のほうから大きくを手を振り叫ぶ男子が見えた。
「お誕生日おめでとー!!」
周りの人が振り向くほどに叫んでる。
「え?秋野って今日誕生日?」
周りのみんなが一斉にわたしを見るから、口に含んだアイスをこぼしそうになって。
必死に首を横にふる。
「違う、明日だよ、ていうかあれ誰?」
菜摘がそう言って目を細める。
「あれ、隼人?」
委員長が立ち上がって確かめる。
わたしはようやく飲み込んで。
「っ委員長知ってるの?」